みなみけ 第10話 「おとこのこ×おんなのこ」(前編)
隣のクラスに、苗字が同じ南冬馬(トウマ)という子がいるらしい。
それを聞いたチアキは「ちょうどいいから弟にでもするか」と隣に行ってみる。
しかしトウマは、見た目も性格も男らしい感じではあるが、女であった。
それでも弟にすると言った手前引けないチアキは、トウマと言い合いの末、とうとう弟分にしてしまう。
そして下校の時間。
チアキ「うーん、どうも男らしくないな。」
トウマ「そうか?」
チアキ「あっ、マコト、ちょっと。」
マコト「どうした!南!」
赤いランドセルを背負うトウマに違和感を感じるチアキ。それなら交換すればいい!
後ろの内田の顔が…楽しそうだな!
変わって、調理実習の時間。
シュウイチ「へー、じゃあマコトは今お料理の勉強をしてるんだ。」
マコト「ああ、いつでもまたハルカさんのお手伝いができるように…!えへへ…」
シュウイチ「へー、で、マコトは生卵をどうしようとしてるの?」
マコト「皮を剥くんだよ。ゆでる前に皮を剥くのは常識らしいぞ。」
非常識だよ!
シュウイチ「そういえば、何かの修行している人を“卵”っていうよね。マコトは料理人の卵だね。」
マコト「おお!俺も卵なのか!そうなのか?おいっ!」
卵に向かって話しかけるマコト。
一方、チアキは手際よくゆで卵を作っていた。黄身を真ん中にするためには時々かき混ぜてやるといいと言う。
マコト「おいおい南、なんなんだ、その小学生とは思えない手際の良さは。それじゃお前、まるで料理が得意みたいじゃないか。」
チアキ「得意だが。毎日ハルカ姉さまの手伝いをしているからな。」
マコト「なっ…毎日…」
チアキ「たった一度お手伝いしたぐらいで、調子に乗ってる素人とは違うんだよ。ゆで卵ぐらい簡単に作れないようでは、ハルカ姉さまのサポートをする資格はないな。」
マコト「ぐっ…お前のゆで卵を作る技術は確かに優れている…それは認めよう…だが!お前はわかっているのか?ゆでられては割られ、割られては剥かれ、剥かれては食べられる…そんな、そんな卵の気持ち!」
チアキ「卵の…?」
マコト「そうだ!俺ならわかる!なぜなら俺は…料理人の卵だから…!」
クラスメイト1「意味わかんないけどすご~い…」
クラスメイト2「いや、俺には単に意味わかんねぇ。」
意味がわからない、ぶっ飛んでるマコト発言。しかし本当にぶっ飛んでるのはここからだ。
マコト「さあ剥け!剥いてくれ!」
マコト「剥いてぇぇぇ~!」
マコト「どうして…」
チアキ「だって、剥く前には割らなくちゃだろう?なぁ。」
また場面は変わって南家。
トウマが来ていて、チアキと姉弟らしく楽しく?遊んでいると…
マコちゃん「ハルカさん!こんにちは!!」
マコちゃんキタアアアアァァ!
ハルカ「あら、マコちゃん。」
マコちゃん「ハルカさん、これ、こないだ話した料理本。」
ハルカ「えっ?あっ、これは…!」
すっかりマコちゃんとしてハルカさんと仲良しになってます。でもこれでいいのか…?
反応がいちいち可愛いなもう!…なんて言ってる場合じゃない、トウマが気付いた!
マコちゃん「トウマ、こっち!」
トウマ「?」
マコちゃん「ちょっと、カーテン借りるぞ。」
カーテンの中に隠れて話す2人。どう考えても怪しいけど…
マコちゃん「お前は気付いてるみたいだが、俺はチアキの同級生のマコトだ。ほら、ランドセルを交換させられたりしたろ。」
トウマ「あぁ、お前か。男だったのか。えっ、じゃあなんでそんな格好してんだ?」
マコちゃん「いろいろ事情があって…結果、なぜ女装かは俺にもわからない。」
トウマ「はぁ…?」
マコちゃん「とにかく秘密にしてくれ!」
トウマ「よくわかんないけど、大変だなお前…」
マコちゃん「そういうお前も、なんか男ってことになってるんだろ?弟とかなんとかで…」
トウマ「あ…ん…まあ…」
マコちゃん「事情は聞かねえ!頑張れよ!バレるなよ!」
トウマ「お、おう…頑張るよ…。」
トウマはすでにハルカとカナに女であることを言ってあるのだが、この話し合いを受けて「俺は男だから!」「男でいいです!」「どっちかっていうと男だ!」と、今更男路線に戻そうとする。
そこでカナが確認してみる。
カナ「どっちかっていうと、チアキよりは女だね。」
チアキ「うるさいよ!うるさいよぉ!」
マコちゃん「違うぞ!トウマは男だあぁぁぁ!」
カナ「なんだ?マコちゃんは黙ってろよ。」
誓い合った者同士、バラしてはいけないと思ったのだろう、全力で否定するマコちゃん。
カナ「確認するか?」
マコちゃん「ごめんなさい!女でした!ごめんなさい!ごめんなさい!」
しかしこの一発、技で負けた…
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