げんしけん 二代目 第2話 「俺の脚を越えてゆけ」 【後半】 波戸ちゃん女装のきっかけ
※第2話は3ページに分けました。
オープニング/前半/後半(ここ)
新人漫画家でもある荻上会長。
このたび荻上が出した読み切りのネームにOKが出て、雑誌に載ることになった
ところがその締め切りが、夏の「コミフェス」にぶち当たっていたのだ。
そこで1年生全員で荻上の部屋に行き、少しでも早く仕上げるため手伝うことに。
矢島っちはプロの原稿に感動しつつも、波戸ちゃんを意識していた。
矢島「ツルピカ肌で負け、イラストで負け…だがしかし、枠線引きぐれーは勝つ!」
しかし枠線でも失敗…これで自信をなくした矢島っち。
一方、波戸ちゃんはもう背景まで任されているという。
矢島「顔良し性格良し、柔道できて絵も描ける…反則だな…まったく、人の劣等感煽りやがって…」
吉武「ついてるっスけどね。」
矢島「ま、まあ…それも含めて反則だな…」
吉武「この間見たんスよね?どんなだったっスか?すごかったっスか?」
矢島「だから見てねぇって言ってんだろ!」
吉武「嘘っスよ!私全開にめくったっスもん!見えないわけない!」
矢島「顔ごと目ぇ背けたんだよ!見てねぇ!」
すると、2人に波戸ちゃんのことを尋ねる男が。
その男は「茶髪ロングの子、名前なんていうの?」と訊いてきた。
波戸「えっ?私の名前を?」
矢島「誰だお前!」
波戸「あっ、波戸です波戸…ウィッグ長いと邪魔なので、描く時は短いのに変えてるんです。」
ショートもいいなぁ。この髪型が自由自在という点もまた反則だな。
なんでも波戸ちゃんのことが一部で噂になっているらしい。“放課後のサークル棟だけに現れる謎の美女”と。
それで男が尋ねてきたのだった。それもしつこかったという。
吉武「まあ、そうやってウィッグ変えるのも手じゃないっスか?あと服と化粧を地味めに振るとか。」
波戸「そうですね…どうしても気合入れちゃうので…そうしないと女の子にはならない気がして…」
吉武「そうスか?すっぴんでもいけそうっスよ?」
そんな格好してなきゃ男の目に止まることもないのに、なぜそこまで女装にこだわるのか説明してくれ、と矢島っち。
波戸「えっと…そうですね…この女装はげんしけんに来るためのもので…えっと…キャリアもせいぜい半年程度なんですけど…」
手つきがいちいちもう…これでキャリア半年かい?
波戸「まあ簡単に言えば…高校の時に、BL大好きな腐男子であることをカミングアウトしたら、ちょっと軽く…迫害を受けてしまいまして…」
あっ…
波戸「私の高校は漫研とかなくて、実質美術部がそうだったので私も入ってまして…まあBL好きなのはずっと隠してたんですけど、やっぱり同じ趣味の人と話したいなって思って、部の腐女子の方々に…」
矢島「ごめん!やっぱもういい…なんかごめん…言い過ぎた…」
自分の嫉妬から、辛いことを言わせてしまい反省する矢島っち。腐男子ってだけで迫害されたら辛いよなぁ…
しかしここで矢島っちは少し考えて、もう一度波戸ちゃんに言う。
矢島「私ら、波戸が腐男子だってもう知ってんだから、今更それで迫害とかあるわけねーし、何もしねーよ。だからそんな無理して女装とかしなくてもいいんだよ!」
波戸「あ…はい…そうです…ね…」
矢島「あれ?反応薄っ?」
吉武「矢島っち、なんでわかんないんスかねぇ。なんで女装やめないかって、そんなの決まってるじゃないっスか。楽しくなっちゃったんスよ!女体化とか、男子の夢の一つっスよ、男女入れ替わりとか、もはや古典でしょ?」
矢島「は?」
吉武「ましてや、こんな可愛く変身してしまったら、そりゃやめられないっスよ!トラウマだけじゃモチベーション保てないっスよ!」
矢島「え…?そうなのか…?」
波戸「いやその…初めはそういうんじゃなかったんですよ…でも、今はそういうところもあるかなって…昔から女装癖あったとかじゃないですよ、本当ですよ…」
矢島「そんな理由なら今すぐやめろ!てめぇのその無駄な美しさが、周りにどんだけ迷惑かけてるか!」
波戸「そんな、美しくなんてないですっ…」
矢島「否定すんな!ムカツク!」
波戸「ま、待ってください!それだけじゃ、それだけじゃないんですっ…女装するようになって、腐男子の自分を客観的に見れるようになったんです。」
波戸「た、例えば、斑目先輩の家の鍵をもらったじゃないですか。後輩が女装するために先輩の部屋を貸してもらうという名目で鍵を受け取る、それを俯瞰して、今の私は…」
矢島「はい、仕事しましょー、先輩消しゴムかけるのどれっスかー?」
波戸「あ?あれ?な、なんでですかー?」
矢島「うるさい、お前一切女装やめる気ないだろー。」
きっかけはどうあれ、女装のおかげで今は楽しそうで何よりです。
夜になり、矢島っちと吉武っち(?)の2人は先に帰る。波戸ちゃんはまだまだ手伝うそうだ。スーも荻上のそばを離れない。
吉武「矢島っちにとっては、波戸ちゃんはどこまで行っても男なんスねー。」
矢島「あぁ…そうかもな。どっから見ても聞いても完璧に女なんだけど、なぜか完全に男として認識してんだよなー、なんでだろ。」
吉武「それってつまり、スカートの中身が目に焼き付いて離れないってことじゃないっスか?」
矢島「お前、まだ…」
吉武「さあ白状するっス!」
矢島「だから見てねぇって!」
吉武「嘘はいけないっスよー!」
矢島「嘘じゃねぇ!」
エンディング
今回、エンディングでそれぞれの冊子の原稿が出てました。
荻上、スー
次回予告
この予告中の2人のコント(?)
吉武「や~っぱり見てたじゃないっスか矢島っち、波戸ちゃんのスカートの中。」
矢島「うっ、いやだから見てねぇっつってんだろ!」
吉武「バッチリ映像が残ってたじゃないっスか!ひるがえったスカートと、それを見てる矢島っちが!」
矢島「何の話だ!」
吉武「さあ、どんなでした?白?黒?レース?ヒモパン?ブルマ?いや~やっぱり基本のしまぱんっスか?」
矢島「アホか!もっと普通の…」
吉武「ほ~ら見てた!」
矢島「あぁぁぁ!」
いいなぁ矢島っち。その形状はどうだったんスかー?
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