身内以外の女性に殴られたり、冷たい態度をとられると興奮してしまう、ドM体質の主人公・砂戸 太郎（さど たろう）。
そんな太郎だが、バイトをしているコンビニに時々現れる女性に一目惚れをしてしまう。名前が分からないので店長が命名した「シホリ姫」と呼んでいた。

そんなある日、シホリ姫が何が言いたそうな顔で太郎に近づいてきた。

「私、ずっとあなたのこと…、キモイと思ってたの！いつもあたしのこと見て！キモ豚野郎の変態変態変態変態っ…！」
…というのはもちろん太郎の妄想で、実際にはシホリ姫は何も言わずに逃げてしまった。

この恋諦めてたまるか…！と、太郎は逃げるシホリ姫を追いかける。
そんなしつこい太郎に、シホリ姫は太郎を殴ってしまった。
「もうだめだ…美少女に殴られて、俺のドMが目覚めないわけが…あれ？目覚めない。」

それもそのはず、実はシホリ姫は親友・葉山 辰吉（はやま たつきち）だったのだ。

小さい頃、近所のお姉さんにかわいい服を着せてもらって、化粧もしてもらって、「女の子みたい」って喜んでもらえるのが嬉しくて、いつの間にか女装するのが気持ちよくなっていたという辰吉。
まあ、よくあることですね。（この業界では）

太郎はシホリ姫に告白するにあたって、ドMを治そうと、生徒の願いを叶えてくれるという「第二ボランティア部」に相談に行った…が、部長の石動美緒（いするぎ みお、自称“神様”でドS）に踏まれたり、ノックを受けて悦ぶばかりで解決はしなかった。
実は辰吉も第二ボランティア部に相談に行っていて、そこで美緒様に「砂戸太郎はド変態だけど、女装趣味くらいで親友を嫌いになる奴じゃない！あたしが保証する！」とアドバイスをもらったことで、正体を明かす気になったのだった。

さようなら、俺の初恋…。