明治の東亰で人気の役者、川上音二郎。

芽衣とはパーティーで会ったことがある。

そんな音二郎には、別の顔が……！

男「お嬢さん、ハンケチを落としましたよ。」
音奴「おや、拾ってもらってなんだけどアタシのじゃないねぇ。」

男「おやこれは失敬。では間違えたお詫びにお茶でも…。」
音奴「ハァ？」

男「もちろん、ただの茶屋でも出会い茶屋でもわたしゃ構わないんだが…グヘヘヘ…。」

音奴「あら？なんだいこの手は！？」

男「ぐおっ…！」
音奴「ねぇダンナ…あんまり芸者をナメちゃいけないよ。」

男「ひぃぃ…うわあっ…！」
音奴「おととい来やがれ！」

音奴「あ～あ、ツメが…。」

そんな”音奴”さんに、芽衣は惚れ惚れ…！

音奴「あれ？お前どっかで見たことある顔だな…。」

芽衣「あの、私を女にしてください！」

音奴「ハァ～？」

音奴「ふーん、ワケありかい…。」

音奴「わかったよ、ついてきな。」

よっ！いいうなじ！

音奴「アタシは音奴ってんだ。」
芽衣「音奴さん！ステキなお名前！」
音奴「アンタ度胸があるね。女にしてくれたぁ恐れ入ったよ。」
芽衣「ありがとうございます！」
音奴「褒めてるわけじゃないよ。おかしな子だねぇ。」
芽衣「はい！よく言われます！」

次回予告

そして次回、芽衣は音奴さんの正体を知らないまま、女となるため厳しい特訓へ…？