いよいよ文化祭が始まった。
空太はクラスの出し物であるチョコバナナ喫茶で店番をしながら、銀河猫にゃぼろんの作業もして相当疲れていた。
発表は文化祭最終日。あと4日…

龍之介に惚れちゃったリタさん。あれから龍之介の部屋に居付いていた。

リタ「タコヤキ、イカヤキ、オコノミヤーキ、はぁ、あこがれの日本式文化祭…」
龍之介「そんなに文化祭に興味があるなら、お前も準備室で作業すればいいだろう。第一、なぜ人の部屋に…。」
リタ「文化祭以上にあなたに興味がありますから。龍之介。」

リタ「龍之介が一緒に行って下さるなら…」
龍之介「文化祭なんてうじゃうじゃと女子ばかりのところに行けるか！」
リタ「なぜそんなに女子が苦手なのです？」
龍之介「うっ…！」

リタ「ねぇ、どうして？」
龍之介「それ以上近づくな居候娘！必要以上に胸の谷間を強調するんじゃない！」
リタ「あら、これが自然な姿です。」
龍之介「ならば上目遣いをやめろ！」
リタ「作り笑いも注意され、今度は目つきまで否定されるのですか？日本の殿方というのは亭主関白と聞いていましたが、本当ですね。」
龍之介「だ…！」

メイドちゃん「誰が誰の亭主じゃおどれぇ～！！外国産の悪い虫めが！！即刻駆除じゃ～い！！」
リタ「そこからできるものなら、どうぞ。」
メイドちゃん「うわぁ～ん、いつしか殺す～！」

リタ「さあ、話の続きを…」
龍之介「ひいぃぃっ…！」
美咲「たっだいま～！」
リタ「チッ…」
龍之介「舌打ちするな！」

さすが龍之介様のメイドちゃん。こんな感情も持ってるとは。

しかし龍之介様のすごいのはここからです！
いよいよ、いよいよあの姿で登場…！

空太が、みんなが作業をしている準備室に入ると…！

七海「あ、神田君。」
龍之介「遅いぞ。」

空太「うっ…！赤坂、なんだその格好！」
龍之介「学校に来たらポニーテール（七海）に売り子を押し付けられた。」
空太「しかし、なぜメイド…」
七海「こっちなら、立ってるだけで何もしなくていいって条件で。」

空太「災難だな、まさかお前が文化祭に来るとは思わなかったが…」
龍之介「仕方ないだろ、あの女が部屋を占拠してしまったせいで、ろくに眠ることもできん！」
メイドちゃん「キーッ！」

メイドちゃん、今あなたの御主人様もメイドちゃんになってますよ！
七海によるとお客受けもいいとのこと。その客対応してるシーンも見たかった！
「チョコバナナ喫茶」なんですよ？立ってるだけで済むんですかね龍之介きゅんが！？

で、その格好のままプログラムの打ち合わせ。
こんな可愛いの目の前にしちゃ集中できませんって！

プログラムを見て、何か足りないという空太。

龍之介「プログラムの変更は今ならギリギリで可能だが、追加の作画を発注する時間はもうない。システムを有効に活用するアイデアは？」
空太「あ、いや、これって考えがあるわけじゃなくって…。」
龍之介「ディレクターが仕様変更を口にする際には、それなりの覚悟をしろ。」
空太「そ、そうだよな、ごめん…」
龍之介「何をボーっとしてる。マスターアップ前に決断を迷う指揮官など、現場を混乱させるだけだ。」

このツンツンした目でこうもキツイ言葉を投げかけられるとねぇ…なんかもう、目覚めるよね！

龍之介は、空太に自分の役割をわからせるため、ゲームクリエイター・藤沢和希の講演を聴くよう勧めた。（卒業生なので来ていた）

美咲「ドラゴン！この3Dパートに切り替えるタイミングなんだけどさ！」
龍之介「言わんとすることはわかるが、あんまり近寄るな。」

龍之介のことを龍だからドラゴンと呼んでいる美咲。でも避ける。
あ、メイド服から制服に着替えてる。冬服も凛々しいのでございます。

それから空太は考え、変更について決断。
「にゃぼろん」と「ねこぜ」の愛の最終決戦。ここでは観客の声の大きさを判定して必殺技を放つのだが、そこに付加価値をつけたいという。
最終決戦前に一度にゃぼろんをエネルギー切れさせる。そこで観客に愛の言葉でも、ただの愚痴でも構わないから叫んでもらう。するとその声がエナジーとなり、いっぱいになった所でビームを炸裂させる…というもの。

これを提案する際に「愛の言葉です！」と恥ずかしそうに言う空太。龍之介もちょっと笑ってるな。

最初は笑われたものの、これは面白そうということで、その案でいくことに決定。
龍之介も「それくらいのプログラム変更なら、2時間あれば可能だ」と頼もしい言葉。

それから全員全力で作業に取り掛かり、ついに完成…！
完成したのは発表当日の朝。本番まであと5時間。それまではしっかり寝て、本番に備えます。