会長はメイド様! 第4話 「ネットアイドルAOIちゃん」
メイド・ラテに派手に可愛い美少女がやってきた。
店に入るやいなや、お客さんも大注目。
「もしかして、AOIちゃん?」
「えっ?あのネットアイドルの?」
AOI「こんなに、私のこと見てくれてる人、いたんだ…。」
AOIちゃんはさつき店長のお兄さんの子で、メイド・ラテで働きたいという。
中学生だからダメだと言われるが…
AOI「キャ~私ってば似合っちゃうぅ~!ねぇ、働いてもいいでしょ?ここで。」
AOI「それに、見たでしょ?私がいればお客さん増えるよ!なんたって今大注目されてるネットアイドル!」
AOI「男なんてみーんな、簡単に落とせちゃうんだから。」
とにかく自分に自信たっぷりなAOIちゃん、店に来ていた碓氷を見つけると…
AOI「誰?誰?さつきさん!何あのフェロモン過多な男何者?無駄な色気がダダ漏れじゃない!あれぐらいレベル高いの落としたら、気持ちいいだろうな…。」
そんなAOIちゃんの面倒をみるだけでも大変なのに、なんと厨房スタッフが来られないというハプニング!でも代わりが見つからない…それをきいた碓氷は「僕がやる」という。
碓氷は物凄い手つきで材料を切り、フライパンを振り、卵を混ぜて入れ、ふんわりとろとろの素晴らしいオムライスを作ってみせた。
この美味しさにみんなはわう~ん。
碓氷は見事さつき店長から合格をもらい、厨房に入ることに。
とAOIちゃんが迫るも、碓氷は「店で注文してくれたらね」とドライな反応…。
それでもAOIちゃんはあきらめない。次の日もメイド・ラテにやってきた。
まずはこの笑顔で軽く三バカをドキューン!!とさせるが、「なのになんで(あの碓氷は…)」と不機嫌な様子。
今日は厨房じゃなくて客として来た碓氷。
しかし「じゃあ、相席いかがですか?」とAOIちゃんに誘われても「結構です」。もったいねえ!
AOIちゃんは「なんであんなレベルの低い女のことばかり…」と敵意むき出しで美咲のもとへ。
すると美咲が着替えているところに出くわす。なぜか赤くなるAOIちゃん。
着替え終わった美咲の私服を見て「女らしさのカケラもない」と激怒するAOIちゃん。
美咲「とにかく安いの選んでるから…」
AOI「これはひどいわよ!ちゃんと可愛くなりたいと思ってる?」
美咲「そういうのこだわらないから…。」
AOI「こんな可愛い私になびかないなんて、何か理由があるはずだわ!どうやって碓氷拓海を誘惑したの!?」
美咲「どんな手もなにも、誘惑なんて…」
いきなり高い高ーいをされて、暴れるAOIちゃん。「怪力ババァ!」と言って思わず逃げ出してしまう。
また次の日も、AOIちゃんは碓氷のもとへやってきた。でもやっぱり碓氷は冷たい。
そこで、いよいよAOIちゃんは強引に…。
碓氷「どうして欲しいの?」
AOI「私だけのものになって欲しいな…。」
碓氷「それ、どういう意味なのか、本当に分かってる…?」
AOI「ちょ…」
今度は碓氷の方から攻めてきた!
碓氷はとうとうAOIちゃんを押し倒し…というところで物音に気づいた美咲に目撃され…、「何やってんだ、この色魔がー!」と、碓氷は殴り飛ばされた。
そして、AOIちゃんも美咲に一発殴られた。
美咲「どうして、こんな自分を試す真似して意地になってるの!」
AOIちゃんは昔、その格好を笑われたのが悔しくて、それでたくさんの人に可愛いと認めさせれば、昔笑った奴らも見返せると思ったからだという。
美咲「昔はどんなだったか知らないけど、笑った奴らもきっと認めるよ。AOIちゃんは可愛い。たとえ、男でも…。」
やっぱりあの時気づいていたか。
このバレる瞬間のドキドキってのは、やっぱり何度見てもいいもんです。
「ごめんね、ちゃんと言わなくて。しゃべったらすごい怒るのよ」とペコペコ謝るさつき。
で、なんで碓氷はあんなことをしたのかというと…
碓氷「ミサちゃんと同じ、超真正面から向き合っただけ。」
けど、こんなことで懲りるAOIちゃんじゃありません。
AOI「帰る。今度は、もっと完璧になって、みんなをメロメロにしに来るから。」
さつき「キャ~!やだもう葵ちゃんたら!学ラン?グッジョブよぉ~!いい!いい!とてもいい~!ああもうなんて可愛い男子中学生なのかしら!お願いだからそのままでいて~!」
父親(さつきの兄)に服を捨てられ、着る服がなかったから仕方なくこれで来たという。親父め…。
AOIちゃんの服はさつきのお下がりで、自分なりにアレンジやサイズ補正もやっているのだ。
※以降、女装時は「AOI」、男モード時は「葵」と表記します。
相変わらず美咲の服装が可愛くないことに怒る葵ちゃんは、美咲をもっと可愛くしようと店から連れ出す。
世の中にはこんなにも可愛い洋服があふれているのに、女に生まれながらなんで興味が持てないの!とプンプンな葵ちゃん。
でも関心のない美咲は、文房具の安売りやティッシュ配りやコロッケのタイムセールにばかり目がいっている。
男でかわいいものが好きというだけなのに変な目で見られる、だからみんな嫌いだ!という葵ちゃんに美咲は。
美咲「私は、けっこう葵ちゃんのこと好きだけどな。」
葵「ハァ?」
美咲「なんか見てて清々しいんだよね。」
葵「僕はアンタなんか嫌いだ!」
美咲「あはは、知ってる。」
葵「まさかM?そんなSっぽい顔しておきながらさ…。」
美咲「え?」
葵「言っとくけど僕、そういうプレイ興味ないから…。」
その帰り道、雨が降り出したので雨宿り。
お気に入りの可愛いハンカチだから使いたくないという葵ちゃんに、美咲は自分のハンカチで拭き拭き。
そうしていると、「キャーひったくりー!」という声が。
美咲は果敢にも「この愚か者がぁ!」と、力づくでひったくり犯を止め、投げ倒した。
葵「大の男相手に真正面から向かってくなんて、アンタ女の癖にムチャクチャだ!」
美咲「常識はずれの女?女のくせに男らしすぎるかな?」
美咲も、よく「女らしくしろ」と言われるが、自分らしくいるのが一番と思ってこうしてるという。
性別は逆ながら、美咲も葵ちゃんと似たようなところもあったのだ。
葵「だからって、女としての努力を怠る女を僕は認めないからね!」
と言いつつも、少しは美咲の生き方も理解した様子?
さっきの犯人退治で美咲の服が破れていたことに気づいた葵ちゃん、美咲のために服を作ってあげるという。
葵「アンタ、スタイルだけはいいんだから、僕がなんとかしてあげるって言ってるの。」
それから数日後、服が完成―。
美咲「こういうの、なんか違う気が…」
メイド達にも「可愛いのに、ミサちゃん!」「ロリータデー、作ろうかな…。」「意外と似合ってる…」「ですね。」と好評。
美咲「なんだよ、笑いたきゃ笑えばいいだろ!悪かったな見苦しくて!」
碓氷「恥ずかしがってると、余計に可愛くて興奮しちゃうんだけど。」
美咲「このド変態がーっ!」
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