冰剣の魔術師が世界を統べる 第7話 「世界最強の魔術師である少女は、魔術学院に潜入する」 罪作りなリリィーお姉さま…
生徒「あんな美人うちの学園にいたか?」
生徒「可憐だ~♥」
生徒「なんて美しい人なのでしょう…。」
レイは敵情視察のため、女装して「リリィー=ホワイト」となってディオム魔術学院へ潜入した。
そこで迷子の子供、ティアナ=オルグレンと遭遇する。
ティアナ「お姉ちゃん見つからないの…。」
リリィー「じゃあ一緒に捜しましょうか。」
ティアナ「えっ、ほんと?」
生徒「こっちを見たわ!」
生徒「と、尊ひ~!」
生徒「麗しい…♥」
リリィー「うふっ…♥」
ペロッと少し舌を出している…尊い~!
そうこうしているうちに、ティアナの姉、アリアーヌ=オルグレンを発見する。
リリィー「リリィー=ホワイトと申します。」
アリアーヌ「リリィーさんとおっしゃいますのね。」
リリィー「はい。」
アリアーヌ「単刀直入に聞きましょうか。あなた、うちの生徒ではありませんわね。」
さすがはディオム魔術学院のトップ。すぐに見抜かれた。
リリィー「聡いのですね、アリアーヌ様は。」
アリアーヌ「すべてを兼ね備えているのがわたくしですから。それでどの学院の人ですの?わたくしは逃げも隠れもしません。あなたも正直になるべきでは?」
リリィー「(男声で)ああ、そうさせてもらおう。」
だが男だというのはさすがに予想外!
リリィー「(男声で)騙すような真似をして申し訳ない。アーノルド魔術学院のレイ=ホワイトだ。よろしく頼む。」
アリアーヌ「へっ!?あ…あの…えっ!?」
リリィー「(男声で)どうかしただろうか?」
アリアーヌ「あなた、男性なんですの!?」
リリィー「(男声で)そうだが。」
アリアーヌ「ちょ、ちょっと待って下さいまし!骨格や筋肉のつき方が女性そのものでは…それに声!声はどうしてますの?」
リリィー「(男声で)これはインサイドコードと、ちょっとした魔術の応用だ。」
アリアーヌ「応用って…。それにレイ=ホワイト…確か学院初のオーディナリーの名前ですわよね?戦闘技能が高いと噂の…。」
リリィー「(男声で)まさかこの学院にまでそんな噂が…少し照れるな。」
アリアーヌ「はぁ…容姿と声のギャップが大きすぎて、頭がおかしくなりそうですわ…。」
ともかくティアナを連れてきてくれた恩人には変わりないということで、アリアーヌはリリィーに模擬戦を提案。
アリアーヌ「あの…声を戻して頂けます?やはりその、ギャップが…。」
リリィー「(男声で)ああ…(女声で)了解した。」
リリィー「ティアナ嬢はとてもいい子だな。将来は君のような可憐で美しい人気者に育つのだろう。」
リリィー「どうした?」
アリアーヌ「べ、別になんでもありませんわ…。あなたいつも女性にそんなこと言ってますの?」
リリィー「女性はとにかく褒めろと教育されているからな。」
リリィーはつまづいて転びそうになったその子を、素早くスタイリッシュに助ける!
リリィー「どうしました?」
マリア「あ!大丈夫ですっ!ありがとうございました!」
リリィー「いえいえ、あなたのその透き通るような白い肌に傷がついては一大事です。」
リリィー「リリィー=ホワイトと申します。」
マリア「リリィー…お姉さま!」
彼女の名前はマリア=ブラッドリィ。
レベッカ=ブラッドリィ先輩の妹だった。
マリア「私…その…この学院に進学するか迷っていたんですけど…決めました!リリィーお姉さまがいるのでしたら、絶対に進学します!来年まで待っていてください!!」
リリィー「ウフ…そうですか…。」
マリア「それではお姉さま、私はこれで失礼します。また会える時を楽しみにしてますね!」
と言われても、進学しても“お姉さま”はいないんだけど…。
これはまた女装しなきゃいけなくなったかな?
リリィー「(男声で)アメリア訓練兵!よくやっているようだな!」
アメリア「レンジャー!今日も訓練に励んでおります…え?」
リリィー「(男声で)ただアメリア訓練兵よ、集中力は切らすなよ!」
クラリス「この声って…?」
エリサ「レイくん…?えっ?」
アメリア「なぜ美少女からレイの声が…?」
いや集中できない!
リリィー「(男声で)ん…?ああ、すまない。ミッションの帰りでな。俺だ。」
この女装を恥じるわけでもなく、天然な振る舞いで周りを騒がせていく感じ、なかなか新鮮でしたね。
再女装求む!
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