不徳のギルド 第9話 「金のタマゴ/やわらかいもの」 パーティーに大天使ノマ加わる!「男かぁ~…」
ノマ「討伐開始からすでに10体…。」
キクル・マダン「ひたむきの索敵あっての討伐速度だけどな。」
キクル「《先のヨケグモ戦でひたむき達が救助したガードで、勉強したいと言うから討伐に同行させている。》」
ノマ「この手際の良さはとてもマネできないけど、なんとか自分なりにモノにしないと…!」
キクル「《引き受けた以上面倒は見るつもりだが、いい加減“金のタマゴ”など期待してはいけない。どうせこいつも爆弾を抱えているに違いないのだ…。》」
ノマにはパーティーメンバーがいたが、出ていってしまったのだという。
「ノマ!約束する!俺たちは必ずあいつより強くなって…!」
「いつかお前を守れる男になって帰ってくる!」
そんなわけでメンバーは修行の旅に。
これは完全にヒロインとして見られてますね。
キャッチはしたが…その注意力散漫さゆえアオダイショウに捕まってしまうひたむき。
そしてノマにも…!
しかし上級魔法は使えず、とどめを味方に頼るしかない。その現状にノマは引け目を感じていた。
キクル「つまり、吐出した能力のなさがお前の欠点というわけか。」
ノマ「だからもっと強くならないと…。」
キクル「違う。“欠点として弱い”と言っている。」
キクルの引き連れる4人のへっぽこメンバーに比べたら…まったく欠点じゃない!
ノマ「でも…少し嬉しいな。ボク、前のパーティーでは全然仕事を任せてもらえなかったから…。」
「ノマ!もっと後ろに下がって!」
「ノマ!俺から離れるなよ!」
「ノマ!俺の後ろに!」
「いいや俺の後ろに!」
ノマ「こんなボクを1人のガードとして見てくれて、ありがとう!」
キクル「《仕事をさせなかったのは単に過保護なだけだったと思うぞ。少し自己評価が低いところもあるが、ノマは自分の弱点を理解している。》」
キクル「《似ている…?なんだ、この今まで抱いたことのない安心感は…。》」
キクル「《そう、あいつは無茶をしない。取り乱さず常に一番重要な生還を視野に入れて動いてる。》」
キクル「《なんというストレスフリー!器用貧乏がどうした!俺にとっては一点特化型よりよほど有り難いぞ!》」
キクル「《というか今年は新人の面倒4人もみてるのに、なぜノマだけ来なかったんだ!5分の4ですり抜けるってどういうことだよ!》」
キクル「《あと、これは対して重要ではないのだけど、ノマの容姿や物腰の柔らかさはどこかエノメさんを思わせる。》」
キクル「《いやほんと、これは加点要素とかではないのだけど、仮に…そう、仮の話だが…。》」
キクル「《ノマとのクエストなら続けて行くのも悪くない…と思っている自分がいる。》」
キクル「《俺の取り戻したい青春は、もしかするとここにあるのか…?》」
キクル「《心なしか俺の受け答えにも男子中学生のような初々しさが生まれている…。》」
キクルの反応もカワイイぞ…。
ひたむき「でも、街を出ていかれたお2人の理由がノマちゃんを守るための修行だなんて、とても大切に思われているんですね。」
ノマ「あはは…まあ、男としては守ると言われても複雑なんだけどね…。」
ノマ「やっぱり間違われてたんだね。少しおかしいと思ってたんだ。」
ひたむき「ご、ごめんなさい!ちゃん付けで呼んでしまって!」
ノマ「ううん、仕方ないよ…ボク、声が高いから…。」
ひたむき「え、えーっと、声だけですか…?」
キクル「《いや…まあ…うん…そんな気はしてたし、一人称ボクだったろ。》」
キクルは思ったより冷静か…?
キクル「《だいだい、男だったら何なんだよ。別にここで恋愛したいわけじゃないし。俺の目標はキャンパスで青春を取り戻すことだし。そもそもノマに対してそういう感情抱いてないし。え?さっき妙な妄想してた?それは他の4人と比べて仕事がしやすそうだなと思っただけだから…勘違い…しないで欲しい!!》
いや、めちゃくちゃ心乱していた。
まあまあ、これから男の娘の良さを知っていけばいいんだよキクルくん!
と、キクルくんが打ちひしがれている間に、ひたむきとノマをデカイムが襲う!
ノマ「《ヨケグモ以外の獲物と接触するのは今日が初めてだけど…》」
ノマ「《なら、この引き込む力を利用して、逆に中まで潜れれば…!》」
早くも男の娘の良さがわかってきたか!?
キクル「じゃなかった、おいノマ!無事か!」
ノマ「うん…。」
ノマ「でも一体倒しただけでこの有様…何から何まで中途半端だよね…。」
キクル「ひたむきは倒せてすらいないけどな。」
ノマ「でも、ひたむきには索敵能力が…。」
キクル「だったら逆も言えるだろう。ノマはひたむきにはできない討伐ができた。」
キクル「その機転の良さを、少しは自分を認めることに使ってやれ。会ったばかりの俺が気づけるくらいには、お前の長所は上げるのに苦労しないぞ。」
いい言葉ですねぇ。本当にラブコメしちゃってない?
ノマ「ボクにはその…協力し合える仲間がいなくて…たまにでいいから、また同行して…」
ノマ「ご指導いただけないでしょうか…キクル…いえっ、マスター!」
ノマ「ごめん、図々しかったよね?」
キクル「俺の指導は厳しいぞ…。」
ひたむき「わーい!ノマちゃ…くん、これからもよろしくお願いします!」
ノマ「うん!」
キクル「来る者拒まずな精神なだけなので、勘違いしないで欲しい。」
カワイイ仲間が増えました!
そしてキクルくんのツンデレもカワイイぞ。
ここまでノマちゃ…くんが活躍したAパート。
ですが登場しなかったBパートの最後にも「つづく。」と一言言ってくれたノマちゃんでした。
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