ブルーピリオド 第9話 「さまようナイフ」 ユカちゃん夜の街へ…家庭環境…逃避行…
1次試験に受かった八虎だが、自らの色彩センスが気になり先生に相談。その後画材を見に行く。
八虎「《色に対して気持ちが動いてるうちに絵の具見てみるか…》」
龍二「おにいさん。」
八虎「はい?」
龍二「前にどこかでお会いしました~?ふふふ…。」
龍二「やあ久しぶり。やつれたね~八虎。」
八虎「今ので懐かしさ全部吹っ飛んだわ。」
2人は一緒に画材を見ることに。
八虎「今何やってんの?」
龍二「私は1次落ちたからバイト中。」
八虎「マジ?」
龍二「藝大の日本画って現役1人も取らないときもあるからね。八虎は1次通ったんだ?」
八虎「なんとかね。」
龍二「それバーミリオン?私この色好き~。バーミリオンの天然の顔料は辰砂っていうとってもキレイな朱色の鉱石なのよ。」
私…?
龍二「だけど美しい分毒がある。昔は辰砂の採れる鉱脈に行くことは死刑を宣言されるのと同義だったくらいね。」
八虎「龍二、なんかかわいくなった…?」
龍二「口説いてんの?」
八虎「そうじゃなくて。」
龍二「やっとらっ。今日は話せてよかったよ。」
八虎「なんだよそれ…キメェからやめろよ。」
八虎「言わねぇよ。自分で言え。」
龍二「無理だよ。私もう美大には行かないことにしたから。」
八虎は「龍二が俺を美術部に誘ったのに」と思ったが、でもこれも龍二の選択、別に美術を続けなければならないわけではないんだと自分を納得させる。
神山は“ユカちゃんのストーカー”を自称するほどのユカちゃん好き。この予備校から藝大日本画1次を現役で通ったのは唯一彼女だけらしい。
神山「ユカちゃん残念だったね…でもめっちゃロックだよね!藝大の試験で画用紙にバツだけ描いて途中退室って!クソかっけぇよ!もう合格にしてくれよって!」
客「すごいじゃんママ~。こんなかわいい子どこで見つけてくんのよ。」
龍二「ええ~っ♥じゃあシュワシュワ入れてくれます?」
おねえさん「若い子ばっか構うんじゃないよオヤジ!」
それは八虎からの試験のことを聞く電話。
龍二「ああ~バツ付けて帰ったって?そうだけど何?それだけならもう切るけど…。」
八虎「あの…え~っとさ、なんか…してほしいことないの?」
龍二「してほしいこと…。じゃあ~会いに来てよ今すぐ。」
龍二「だよね~!店の売り上げに貢献してもらおうと思ったんだけどダメか~。」
八虎「て…てめぇ!」
龍二「でもそういうところだよ八虎。君は溺れる人がいたら救命道具は持ってきても海に飛び込むことはしない。」
龍二「裸で泣いてる人がいたら服を掛けて話を聞くことはあっても自分も脱ぐことは絶対にない。」
龍二「教えてやるよ。冷静なんだ君は。正しいよ。正しいから優秀なのさ。君はいつだって優秀だ。」
龍二「でもさ、正しい場所からしか話せないなら私がお前に話すことは何もないね。」
家に帰ると、相変わらずその服装を咎めてくる両親。
バイトだと言っても「その格好で?」と信じていないようだ。
龍二「《この家でおばあちゃんだけが俺に優しい。でもおばあちゃんの中のユカちゃんはお絵描きの大好きな7歳のユカちゃんなんだ。》」
そんなおばあちゃんの期待に応えようと日本画を受けた。でも…。
龍二「《また言えなかった…ずっと進路のこと隠してた八虎のこと笑えないな…八虎ぁ…なんで電話なんかしてきたんだよ…誰か…俺が嫌がっても強引にこの世界から連れ出してくれないかな…》」
八虎は、龍二の作品を高2のとき以来見てないことに気づく。
そこで神山に見せてもらう。
続けて日本画も見せてもらうが…。
八虎「《あれ?なんかさっきの方が…》」
神山「私さっきの絵の方が好きなんだよね。」
八虎「だ…だよね。」
神山「ってかユカちゃん日本画の授業辛そうだったし、休み時間中ず~っと洋服の絵描いてたしね。」
八虎「《あれ?じゃああいつなんで日本画やってたんだ?》」
ユカちゃんがある日、帰ると…。
部屋のものが捨てられている!?
そして親父は帰るなりユカちゃんを殴った上「これを機にまともになれ」などとぬかした。全く腹ただしい…
(この場面があるためにこの記事を書くのが辛かった。)
おばあちゃん「画材がなくなったら困っちゃうものね、ユカちゃん。」
八虎「何その声?泣いてんの?」
龍二「どうかな?」
八虎「今どこ?」
龍二「さあ?どこだろ。会いに来る気?」
八虎の試験はあさって。でも龍二のことが気になったまま試験はできない!
八虎「なあ俺はさ、誰かが溺れてたら救命道具は持っていくけど飛び込まない。だって飛び込んだら一緒に溺れるかもしんねぇだろ!でも!そうしないとどうしようもないなら飛び込むしかないだろ!」
龍二「八虎、今日は俺家に帰らない。八虎、飛び込むしかないなら本当に飛び込める?」
駅でこういうセリフはちと危険…。
今宵、何処へ…?
エンディング
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